飲食店を経営する上で、SNSの導入は必要なのでしょうか。SNSを導入したいものの、導入する勇気がない…。そのような方のために、本記事ではSNSの導入について紹介します。初心者の方はぜひ参考にしてください。
1.今さらSNSを始めても意味ある!?
SNSを導入することで、どの程度の効果があるのかわからない。今導入したところで集客につながらないのでは疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
従来の告知方法といえば、チラシのポスティングやWebサイトの掲載でした。お客さんは限られた情報の中から「このお店に行きたいかどうか」を判断する必要がありました。
しかし、SNSは情報を主観的に発信することが可能になります。さらにユーザーに対して随時鮮度の高い情報を継続的に発信できるため、結果的に従来の宣伝方法よりも集客効果が期待できるでしょう。
ネットの口コミを活用してお店を判断する人が多くいます。SNSを活用することで、ネットで情報を集めている方に情報を発信し、集客効果を高めるようにしましょう。
2.飲食店がSNSをやるなら、コレがおすすめ
SNSを導入するのであれば、それぞれの特徴やユーザー層を把握しておく必要があります。SNSをやるのであれば、次のツールの中からどれが最適かを検討するようにしてください。
2-1.Twitter
お店の情報を少しでも早く拡散したいのであれば、スピード重視のTwitterがおすすめです。情報を簡単に共有してもらえるため、お店のお得な情報をいち早く拡散することが期待できます。
一方でメインユーザーは30代までが多く40代、50代になると利用者が大幅に減ってしまうというデメリットもあるので、ターゲット層によっては別のSNSを選択しましょう。
2-2.Instagram
お店のコンセプトや料理写真を中心に発信を検討しているのであれば、Instagramがおすすめです。料理写真との相性がよく、しずる感満載の画像を発信することができます。
さらに最近では、アカウントとショップページを連動させることが可能になりました。お店でネット通販を展開しているのであれば、集客以外の顧客を獲得できる可能性があるので積極的に導入するようにしましょう。
2-3.Facebook
お店の情報をしっかりとユーザーに読ませ、魅力を伝えたいという方におすすめのアカウントがFacebookです。
ユーザーの多くは30代後半が多く、客層の年齢が高いのであればFacebookから情報を発信するのも良いと言えるでしょう。さらに、アカウントの多くが実名での登録なので、常連客・新規客のどちらが情報を見ているのかを知ることができます。
2-4.LINE公式アカウント(旧LINE@)
個人間での情報の伝達ツールとして優れているものが、LINE公式アカウントです。LINE公式アカウントは、他のSNSとは異なりユーザーの反応を知る方法が限定的です。クーポンやお店のメニュー情報など従来のチラシに近い形で情報を発信します。
双方向のコミュニケーションが他のツールに比べて少ないというデメリットはありますが、クーポンをはじめとしたお得な情報を個人に向けてダイレクトに伝えられるツールでは、SNSの中で特に優れていると認識しておくようにしましょう。
3.どんな投稿をしたらいいの?
SNSの運用をする際にどのような情報を投稿すれば良いか分からないという方もいるでしょう。投稿する際は、次のような内容を投稿するようにしましょう。
3-1.料理の写真
どのSNSでも必ず情報として発信してほしいものが、料理の写真です。料理の写真では、メニュー表に掲載されているものではなく、個人のスマホカメラやデジタルカメラで撮影されたものを投稿するようにしましょう。
特に新メニュー開発をした際や、限定メニューを提供する際は写真撮影をおこない、積極的に情報を発信するように心がけてください。
3-2.お店の最新情報
Twitterで情報を発信するのであれば、お店の現在の状況などを随時発信して集客につなげる方法もあります。お店の割引サービスなどをお客さんに提供するのであれば、SNS経由で割引き情報を伝えるやりかたもアリと言えるでしょう。
3-3.店長目線でのつぶやき
発信をする際には必ずお店の情報を絡める必要はありません。個人として情報を発信することがあっても問題ありません。お店を経営して率直に思うことなどを発信しても構いません。投稿する内容が特に無いのであれば、店長目線で情報をつぶやいてみるのもいいかもしれません。
4.集客につなげるための工夫
SNSを運用していても、集客につながることができるお店と、そうでないお店があります。集客につなげるためには、どのようなことが必要なのでしょうか。ここからは、集客につなげるための工夫について紹介していきましょう。
4-1.個人で運用していることをアピールする
SNSアカウントを運用する際は、個人で運用していることをアピールしておく必要があります。お店が情報をただ発信しているだけでは、ファンにフォローをしてもらえません。大切なことは、ユーザーに親近感を持たせ、情報を発信することです。
ユーザー目線に近い情報を投稿すれば、視聴者は親近感を持ちフォロワーが次第に増えていきます。発信をする際は、ただ情報を垂れ流しで発信するのではなく、個人で運用していることを遠回しに強調するように心がけましょう。
4-2.担当者に手当てを支払う
SNSを運用する際、1人に業務を任せると担当者の負担が増えてしまう可能性があります。さらに運用者の割り振りを勝手に決めて運用をおこなうと、最悪の場合は情報をただ機械的に発信する可能性も考えられます。
担当者を決めて運用をする際は、必ず時給とは別に手当てを設定するようにしましょう。フォロワーを増やすための貢献をしているのであれば、特別手当てを支給する方法でも構いません。
情報発信は、頭を使いながら運用をする必要があるため、ただの情報発信とならないよう、担当者にやる気を出してもらうことも大切です。
4-3.お店に関する情報を見つけたら反応を見せる
ただ情報を発信するだけではなく、ユーザーの情報にも目を向けることも大切です。特にお店に対して好意的な情報を発信しているユーザーに対しては、積極的にリアクションをしてあげましょう。
リアクションをお客さんにすることで、お客さんが代わりに積極的に情報を発信してくれることがあります。お客さんが宣伝をしてもらうようになれば、自分のアカウント以外のユーザーにも情報を届けることができるため効果的です。一方的な発信をするだけでなく、お店の良い反応や口コミなどを確認しましょう。
4-4.発信するタイミングを必ず決めておく
SNSアカウントを運用する際には、必ず発信する時間帯を決めておきましょう。時間を定めておくことで、ユーザーが知りたい情報を垂れ流しにならないよう防ぐ役割があります。
開店前、閉店前、お昼時にどのような情報を発信するのか時間帯をあらかじめ決めて発信しましょう。時間帯はお店によってベストタイミングが異なるため、発信をしながらリアクションの多い時間帯を選ぶようにしましょう。
4-5.地域情報を発信する
お店の情報だけでなく、地域の情報を発信する方法も効果的です。地域に貢献していることをアピールするため、お店目線で他店を紹介する方法も良いでしょう。
特に観光地に近いエリアや、都心部で開業している飲食店では、ユーザーが役立ちそうな地域周辺の情報も併せて発信しましょう。
5.気を付けること
一方でSNSでの情報発信では気をつけなければいけないことがあります。次の点は特に注意をしながら発信を心がけるようにしてください。
5-1.売り上げにつながる直接的なものは避ける
SNSアカウントが、「儲け」を重視した投稿をすると嫌がられる傾向にあります。特に売り上げの金額はもちろんのこと、商売につながるような情報は極力控えるようにしましょう。
例えば、新しいメニューの料理を投稿した際でも、あえて値段を明かさずに掲載する方法も有効的です。売り上げに直結するような情報ばかり発信していると、ユーザーが情報を見ない可能性があるので気を付けるようにしましょう。
5-2.ユーザーのためになるような情報を継続的に発信する
発信する際に、必ず情報がユーザーにとって有益なものなのかを判断したうえで、情報を拡散するようにしてください。ユーザーが有益だと判断するような情報を継続的に発信していれば、フォロワーも増えていきます。数回投稿をして効果がないからと諦めてしまうお店もありますが、継続こそがSNS運用では大切です。
まずは、投稿する内容をある程度決め、その中からユーザーに有益な情報を発信するようにしましょう。
5-3.ルーティーン化させない
ある程度投稿に慣れてくると、ルーティーン化してしまう可能性もあります。ユーザーに飽きられないように、写真のコメントに工夫をする、日常の発信を多めにする、スタッフの自己紹介コンテンツを発信するなど、情報発信の工夫が必要です。
ルーティーン化にならないよう、情報を発信した後に必ずフォロワーの反応を確かめるようにしてください。
5-4.お客さんの情報は絶対に発信しない
絶対に扱っていけないものが、お客さんの情報です。従業員や店長の話を紹介することは問題ありません。しかし、お客さんの中には情報を発信してもらいたくないという方もいます。絶対にお店のお客さんが写真に掲載されるような状態は回避するようにしましょう。
お客さんを掲載するのであれば、必ず許可を得たうえで掲載をするようにしてください。お客さんの情報を発信したことがきっかけで、閉店にまで追い込まれてしまったケースがあります。同様のトラブルが起きないよう、気を付けるように心がけてください。
6.まとめ
SNSを運用することで、確実に集客効果につなげることができます。まだSNSを導入していないお店は、一度運用を検討してみましょう。集客につなげるという目的ではなく、写真を発信するなど、趣味の延長としてはじめてみても良いかもしれません。
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