居酒屋やビアホールを開業するときのポイントや注意点は?

Beer hall

居酒屋やビアホールを開業しようと検討している方は、どのようなことに注意をして開業する必要があるのでしょうか。本記事では居酒屋・ビアホールを開業するにあたり気をつけなければならないポイントについて紹介します。

1.居酒屋やビアホール開業に必要な資金について

居酒屋やビアホールを開業するためには、どの程度開業資金が必要になるのでしょうか。それぞれ必要になる資金について紹介していきましょう。

1-1. 居酒屋に必要な開業資金

居酒屋を開業するために必要な資金は一般的に1,000万円程度だと言われています。
もちろん、開業資金を安く抑えることも可能ですが、30坪前後のお店で、繁華街で開業しようと検討しているのであれば、1000万円程度必要です。
物件取得費では60万円程度必要になり、内外装工事費用が600万円程度必要になります。
特に店舗の内装や外装は開業するために必要な費用となるので、重点的にお金を使用するという場合もあります。

その他では、什器、備品などの費用や、人件費、販促費用が必要になります。大衆店のような安さ重視の居酒屋であれば、低資金での開業が可能です。
一方でコンセプトに合わせた店舗を設計すれば、設備投資や内装費に費用が必要になるので、あらかじめ予算を設定しておくようにしましょう。

1-2. ビアホールに必要な資金

一方でビアホールはどの程度開業資金が必要になるのでしょうか。
ビアホールは通常の飲食店とは異なり遊興飲食店となります。
ビールを多数取り揃えるだけでなく、ステージを作ればダンス、歌などのイベントも提供することが可能になります。

居酒屋の構造とは異なるので、居酒屋以上に開業資金が必要になります。特に、内装費と店舗内に設置する専用のビールサーバー、ドリンクカウンターの設置で2,000万円程度必要になります。
全体的な開業資金にすると、3,000万円〜4,000万円程度必要になります。これからビアホールを開業しようとしているのであれば、通常の飲食店以上に費用が必要になることを認識しておくようにしてください。

2.居酒屋やビアホール開業に必要な手続き

開業するためにはさまざまな申請をする必要があります。それぞれどのような申請が必要になるのか紹介していきましょう。

2-1.必要な申請

共通して必要な申請は、「営業許可申請」「食品衛生責任者の資格」です。営業許可申請は開業予定地の管理している保健所に申請をおこなうようにしてください。
申請をすると、保健所の担当者がお店に訪れ問題がないか検査をおこない営業許可がおります。

また申請許可と同時に必要な食品衛生責任者は資格取得者が1名必要になります。この資格は指定された講座を受講することで資格を取できるようになるので、あらかじめ資格を取得するようにしましょう。

2-2.深夜営業に必要な手続き

深夜0時以降にお酒を提供することを検討しているのであれば、「深夜酒類提供飲食店開業の届出」が必要になります。この届出をしていないと、営業停止処分を受けてしまう可能性があるので、深夜以降の営業も検討している方は申請をおこなうようにしてください。

2-3.わからない時は行政書士に相談を

必要最低限の申請を提出しても、開業ができないというケースもあります。開業に関する申請が十分かどうかわからないという場合は、行政書士に相談し、開業のために必要な申請が全て揃っているか相談するようにしてください。

3.他の飲食店と比較して居酒屋・ビアホールを開業するメリット・デメリット

居酒屋やビアホールを開業するメリットやデメリットはどのようなところにあるのでしょうか。メリットデメリットについて紹介していきましょう。

3-1.メリット1 集客がしやすい

居酒屋、ビアホールどちらのお店も他の飲食店に比べて集客がおこないやすいというメリットがあります。
人の出入りの多い場所で開業すれば、開業直後から新規客を獲得し、安定した経営をおこなうことも難しいことではありません。

ビアホールでは、ビジネスマンだけでなく、ファミリー層でも手軽に訪れることが可能なため、さまざまな層のお客さんを獲得することも可能になります。

3-2.メリット2.客単価を上げやすい

居酒屋やビアホールでは、料理だけでなくお酒でも利益を稼ぐことが可能になります。お酒の販売数を伸ばせば、必然的に客単価を上げることも可能です。さらに、出店場所によっても、客単価の調整が可能となるので、通常の飲食店以上に利益を伸ばしやすいというメリットがあります。

3-3.デメリット1.人材確保でトラブルになる

最近では夜の営業だけでなく、ランチメニューを提供するお店も珍しくはありません。
その一方でランチタイムから営業をおこなうと、ランチ、夕方のスタッフを雇う必要があります。
時間帯が長くなるほど、働くスタッフの確保が困難になるので、常に人材確保で頭を悩ませてしまうこともあります。人材を十分確保しておかないと、経営が成り立たなくなってしまうので注意が必要です。

さらに、未成年スタッフを雇う時はお酒を取り扱う現場のため、トラブルを回避するための対策を検討しておく必要があります。

3-4.デメリット2 経済状況に左右される

経済状況が悪くなると、客足が一気に低下してしまうことがあります。

しかし、経済状況に左右されるのは飲食店に限ったことではありません。収益パターンをいくつか想定し、最悪の事態が生じた時はどのように対処すべきか検討しておく必要があります。

3-5.デメリット3 お客様とお店のトラブル

居酒屋やビアホールではお客さんとのトラブルが多くあります。例えばコース料理を予約した客が直前でキャンセルするドタキャン問題では、食材費を無駄にしないよう居酒屋やビアホールでは対処する必要があります。また酔ってしまったお客さんが従業員に絡み事件に発展してしまうケースも珍しいことではありません。

経営するうえでは、このようなトラブルに対処しなければいけないことを想定して経営をおこなうようにしましょう。

 

4.居酒屋・ビアホールのメニューの決め方

居酒屋ビアホールを経営するためには、他店との差別化をはかったメニューを検討する必要があります。どのようなメニューを決定すべきか、次のようなことに気をつけてメニュー作りをするように心がけましょう。

4-1.季節に合わせたメニューを作る

居酒屋メニューを構成するにあたり、季節に合わせたメニューを作るようにしましょう。例えば、夏ならビールに合うメニューを。冬なら鍋メニューなど、その時期に食べたくなるようなメニューを検討しましょう。
さらに、旬の食材を使用した限定メニュを設定しておくと、特別感の演出も可能になります。この時、仕入先で食材を安く仕入れられるように仕入れルートを確保するようにしてください。

4-2.ターゲットに合わせてメニューを作る

居酒屋といっても、サラリーマン、女性、カップル、学生とさまざまな利用者がいます。
全員に支持されるメニューだけでなく、特定の層が喜ぶメニューを検討することもメニュー開発をするためには大切な要素となります。

例えば、女性の客層の心を掴みたいのであれば、女性が喜びそうな見た目が綺麗なものや、食後に食べたくなるスイーツなど、女性が喜ぶメニューを検討する必要があります。
学生街に近い場所でお店を開業しようとしているのであれば、学生が喜びそうな低価格でボリュームの多いメニューがおすすめです。

このように、ターゲット層をある程度定めることで、他店との差別化を図ることが可能になるので、ぜひメニュー開発時にはターゲットを選定しましょう。

4-3.メニューを決定するためにはお店のコンセプトも重要

メニュー作りをするためには、お店のコンセプトも重要になります。例えば、アメリカンテイストの居酒屋であれば、本場アメリカの味を再現したメニュー、ドリンクが必要になります。
サラリーマンの一人呑みを意識しているのであれば、大衆居酒屋で提供されるような定番のハムカツ、冷奴などが必要になるでしょう。
コンセプトをはっきり明確にしておくと、メニュー開発が楽に考えることができるようになるので、居酒屋・ビヤホールを検討する際はしっかりとコンセプトを決めるようにしてください。

4-4.お酒について

多くお客さんはお酒を呑みに訪れることが多いので、お酒の種類を多数用意することも重要です。
ここで大切なことは、食事の進みそうなお酒を選択することです。バーのような豊富さではなく、食事を引き立てるお酒を用意するように心がけてください。

5,後継者として開業をする

開業するためには、さまざまな工程を経て準備を進めなくてはいけないので、開業するのが困難と考えてしまう方もいるのではないでしょうか。そのような方は、後継が不在で閉店を検討しているお店の後継者としての開業をする方法をおすすめします。

5-1.低資金での開業が可能

後継者が不足している居酒屋やビアホールのお店は、通常の開業に比べて低資金での開業が可能です。後継者に交代したタイミングでリニューアルオープンをしても、店舗内装と設備投資をするだけでお店の開業が可能となります。

5-2.ノウハウをそのまま引き継げる

居酒屋やビアホールが持っているノウハウをそのまま引き継ぐことが可能です。フランチャイズでも同じような恩恵を受けることが可能ですが、しかし、フランチャイズの場合はノウハウを利用できても自由な経営ができるわけではありません。
一方で後継者のお店では、ノウハウをそのまま活用するだけでなく自由な経営が可能になるので、フランチャイズのお店以上に自由な経営が可能になります。

5-3.低リスクでの開業は後継者がおすすめ

短期間かつ低リスクで開業しようと検討しているのであれば、後継者での開業がおすすめです。これから開業を検討している方は新規で資金を獲得する方法だけでなく、後継者としての開業も検討するようにしましょう。
検討する際は、個人で探すのではなく、後継者を専門に取り扱っている人材紹介サービスや、求人情報サイトを利用するようにしてください。

6.まとめ

これから居酒屋やビアホールを開業しようと検討している方は、今回紹介した内容を参考にして開業準備を進めるようにしてください。
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