【飲食店向け】ネットに悪い口コミを書かれたときの対処法

Word of mouth

今や多くのお客さんが、飲食店をネットで検索してから来店するようになりました。便利になった一方で注意しなければならないことが、悪い口コミです。悪い口コミは集客に悪影響を及ぼす可能性もあります。どのような対処をすれば良いのでしょうか。

1.飲食店選びにおける口コミの重要性

飲食店における、口コミの重要性はどの程度のものなのでしょうか。口コミの重要性について考えていきましょう。

マイボイスコムがおこなったアンケート「飲食情報の検索に関する意識調査」によると、全体のうち約75%のユーザーが、飲食店の情報を調べる際にインターネットを利用していることがわかりました。飲食店サイトを利用する人の中で、飲食店の口コミの件数の多さを重要視する方は、全体の27.4%を占めていることも判明しています。

口コミを参考にする人がいるということは、悪い口コミが書かれているだけで、そのお店が選ばれない可能性があると言えるでしょう。ネットにお店の情報を載せるのは集客につながりますが、一方で悪い口コミが書かれれば、それを多くの人に見られてしまうリスクがあるということを認識しておきましょう。

2.飲食店情報サイトの悪い口コミは消せるのか?

基本的に口コミは飲食店が都合の良いように操作できないようになっています。例えば、良い口コミだけを残し、悪い口コミはすべて削除して見栄えをよくするといったことはできません。そのため、どのような口コミでも消すことはそもそも難しいと認識しておきましょう。

もし、どうしても削除したい悪質な口コミがあった場合、削除してもらう方法はあるのでしょうか。飲食店サイトの中には、口コミは消さないというルールを設けているサイトもあります。どうしても削除したい口コミがある場合は、以下の手順で進めていきましょう。

2-1.ガイドラインを確認する

まずは飲食店サイトのガイドラインを確認するようにしてください。ガイドラインの中にはどのような口コミに対しても削除することができないと明記していることがあります。しかし、次のような場合は削除してもらえる可能性が高いので口コミ内容を確認しましょう。

・特定の従業員に対し誹謗中傷を繰り返す
・飲食店のサービスではないことについて、ネガティブな書き込みをする

以上の内容であれば、基本的には削除できない口コミも運営が削除する可能性があります。口コミ内容とガイドラインを照らし合わせ、削除してもらえるのかどうかを確認しましょう。

2-2.削除依頼をサイトに要求する

どうしても削除してもらいたいコメントがあれば、削除依頼をサイトに要求しましょう。

削除依頼をする際は、該当する口コミとアカウントを提示し、なぜ削除する必要があるのかを理由をしっかりと明記するようにしてください。

2-3.削除依頼は受理されない可能性がある

悪意のある口コミが全て、依頼を出せば削除されるわけではありません。例えば、提供スピードが遅い、まずいといった口コミの場合です。実際に悪意のある書き込みでも、お店自体に問題があるため、受理されないことがあります。

定期的に同じユーザーが、悪意を持って「まずい」「提供が遅い」と口コミを書いているとお店側が訴えても、運営側は「このユーザーは日々お店に足を運んで口コミをしている」と判断することがあります。また、調査に時間が必要な悪意のある口コミでは、それが悪意あるものと断定されるまで、サイトに掲載され続けてしまうという問題もあります。
悪意のある口コミはすぐに消されず長期間残ってしまうというリスクもあらかじめ認識し、飲食店情報サイトに登録するようにしましょう。

3.悪意のある口コミへの対処方法

悪意のある口コミが書かれている場合は、どのように対処をすべきなのでしょうか。対処方法を紹介しましょう。

3-1.サイトに報告をする

特定のユーザーによる誹謗中傷であれば、サイトに報告をしてアカウント停止の措置をしてもらいましょう。アカウントを停止してもらうことで、悪意のある口コミを排除出来ます。悪意のある口コミかどうかは、以下のポイントに注意をして見極めるようにしてください。

・口コミをしたユーザーが特定できる確固たる証拠がある
・定型文のような文章を掲載している
・特定の個人を非難している

以上の点が明確であれば、サイト側に報告をして速やかに対処してもらう報告をするようにしてください。

3-2.弁護士に相談をする

一方で、複数のアカウントを使用して悪意のあるコメントを書き込んでいることも考えられます。複数のアカウントで悪い口コミを書き込んでいる場合、運営側も同一人物であることを見極めらないこともあります。

このような時は、弁護士に相談をするようにしましょう。弁護士に依頼をすると、書き込んだユーザーが誰なのかを判定する「情報開示請求」を利用できるようになります。情報開示請求をすることで、誰が書き込んでいるかを特定し、さらに名誉毀損で訴えることも可能です。

お店の嘘の情報を流し、悪質な口コミを運営側が対処する様子がないのであれば、お店側がしかるべき対処を取り排除をする動きを見せるようにしましょう。

4.店側が改善するべき悪い口コミだった場合

口コミは、あくまでお客さんの主観的な意見で成り立っているものです。飲食店が品質の高いサービスを提供しても、悪い口コミが一切無いということはあり得ません。そのため、悪い口コミを全てなくすという考えはやめるようにしましょう。

お店の評判を落とすような悪い口コミを全く無くすのではなく、悪い口コミに対してどのように対処すべきかをお店独自に方針を決めるようにしましょう。

4-1.口コミを確認する

悪い口コミを全て無視するのではなく、まずはどのようなネガティブな口コミが書かれているのかを確認するようにしましょう。

場合によっては、お店が抱えている気づかない問題に対しお客さんが指摘をしているケースもあります。悪い口コミがどのようなものかを確認するようにしましょう。特に以下の内容のコメントには目を向ける必要があります。

・悪い口コミの内容が具体的な状況を指摘している
・お店として課題認識している問題に対してのネガティブな口コミであるかどうか
・さまざまなユーザーから似たような口コミが定期的に投稿されている

以上の3点が当てはまる口コミは、お店にとって改善が求められる内容です。お店として同じ悪い口コミが書かれないように問題を解決するようにしましょう。

4-2.飲食店に非がある場合は返信する

悪い口コミを書かれたときにでやるべきことは、その口コミを放置するのではなく、口コミで指摘された良くないことに対して非があるとお店側が認めることです。

特にお客さんを不快にさせた場合は、誠心誠意を込めて謝罪をし、対策を検討するようにしましょう。

悪い口コミに対してお店側がコメントをすることによって、悪意のある口コミを減らすためにできる対策でもあります。悪い口コミに対して適切な対応をおこなえば、ネガティブな口コミを書き残したお客さんも、再び来店しファンになってもらえる可能性があります。

悪い口コミからお店の改善すべきポイントが見えてくることもあるので、サービスの質を向上するためにも必ず返信するようにしましょう。

4-3.良い口コミにも返信をする

悪い口コミだけでなく、良い口コミにも返信しましょう。「おいしかった」といった具体的な内容でないものに対しても、飲食店側が反応を示せば、ユーザーが返信してくれる可能性もあります。

積極的にユーザーと交流することで、飲食店のファンになる可能性もあります。アイドリングタイムなど余裕のある時間帯を活用し、双方向でコミュニケーションを取るようにしましょう。

5.絶対にやってはいけないこと

口コミに対しての返信は、悪い口コミを減らし、なおかつお店の評判・サービスの質を上げるための有効な手段です。しかし、やり方を間違えてしまうとトラブルに発展しお店の評判を下げてしまう可能性もあります。

特にやってはいけないことが、SNSで悪意のある口コミをあえて紹介をすることです。場合によっては、飲食店が悪いと判断されかえって炎上するケースがあります。明らかにお店に非があっても、極力SNSで紹介をしないようにしましょう。

SNSで紹介をする場合は、お店に非がなく口コミをしたお客さんがあきらかにおかしな場合です。一方で、飲食店のフォロワーが多いアカウントで特定のユーザーを非難するコメントを紹介すると、イメージを悪くしてしまう可能性があるため気をつけましょう。悪質な口コミは、運営会社・弁護士を通して問題を解決するように心がけてください。

6.まとめ

ネット集客を成功するうえで、口コミは欠かすことができません。しかし、悪い口コミはお店の評判を下げてしまう恐れがあるため注意が必要です。本記事で紹介したポイントを参考にして対処するようにしましょう。

「飲食店のツナグ」では、飲食店経営者にとって有益な情報を多数発信しています。これから経営を検討している方は、当サイトで発信する情報を参考にしてみてはいかがでしょうか。